近年、就職や転職で人気の職業として挙げられるものの一つがプログラマーです。
プログラマーは仕事の性質上、そのスキルや環境によって収入が大きく変わるため、向上心があり自身のスキルアップのために積極的に時間を使える人は高い収入を目指すことも可能です。
同時に現在では会社に囚われず、個人で自由に働く「フリーランス」という働き方も台頭してきています。
今回はフリーランスで働くプログラマーに注目し、そのメリットとデメリットについて解説していきます。
これから、就職や転職を考えている方、フリーランスに興味がある方はぜひ参考にしてみてください。
プログラマー(PG)とは
プログラマー(PG)は、プログラミング言語を用いて、さまざまなシステム、アプリケーションなどを開発する仕事になります。
似たような仕事にシステムエンジニア(SE)がありますが、プログラマーとは業務の役割が異なります。
システムエンジニアの仕事は簡単に言い表すと、クライアントからの要望をヒアリングし、その要望を反映したシステムの設計を行う職業となります。
クライアントの要望を形にするために、システム要件の整理・構築し、プログラマーに的確に伝えるための橋渡しとなる仕事をしているのがシステムエンジニア(SE)です。
そのシステムエンジニアが作成した仕様書・設計図通りに実際にプログラムを作成していく仕事がプログラマーの役割となります。
そもそもプログラムとはなんでしょうか?
プログラムとは
「プログラム」とは、「コンピュータにしてほしいことを順番に記述した一連の作業書のこと」を指します。プログラムを作成するには「プログラミング言語」と呼ばれる人間が扱いやすいように作られたコンピュータに伝わる言語をも落ちいて記述していきます。
プログラミングにおけるプログラムは、例えば運動会のプログラムや料理のレシピなどと同じように、指定された順番通りに実行・処理されます。
プログラミング言語
プログラミング言語とは、プログラムの内容を人間とコンピュータの間で相互にやり取りするために作られた言語です。日本語でプログラムを書いても、コンピュータは直接理解できないため、実行してほしい内容をプログラミング言語に置き換えて記述する必要があります。
プログラミング言語はその目的によって様々な言語が存在し、一般的によく使われているプログラミング言語だけでも100種類以上存在します。
例えば、ゲーム開発では主に「C#」や「Java」、アプリ開発では「Ruby」「Swift」、機械学習などの学問分野では「Python」などが使われています。
それぞれのプログラミング言語によって「文法」としてのルールが存在し、きちんとルールに則って記述しなければ、エラーになったり、思い通りに動作しなかったりします。
プログラマーの業務
プログラマーはこのプログラミング言語を用いて、システムエンジニアが作成した仕様書通りに、システムやソフトウェアが動くよう命令文を組み立てていく作業を行なっていきます。
プログラマーは物流や金融システム、Webサイトやアプリケーションなどさまざまな分野での開発を行なっています。
プログラマーは仕様書の内容をどのようにプログラムに反映するかを考える必要があります。
表面的には正しく動作しているように見えても、動作が遅くなったり、見えないところでエラーが多発していたりすることがあります。
このようなトラブルが発生しないように、システムエンジニアが設計した内容を正しく理解し実現させる高い技術力が必要になります。
つまり、設計図を作るのがシステムエンジニアの仕事となり、設計図通りに実際に組み立て作業を行うのがプログラマーということになります。
フリーランスの場合は、これらの仕事を一人で兼任している場合もあります。
プログラマーの種類
プログラマーといっても、スマートフォンなどで使われるアプリから、金融機関などで使われる大規模なシステムまで、その分野やクライアント別にさまざまな種類があります。
また、一人がシステム全体に携わることもあれば、システム全体のうちの特定のシステムのみを構築する場合もあります。
担当する分野によってプログラマーの種類を大まかに大別すると次のようになります。
- Web:ECサイト、Webサイトの作成、顧客データベースの構築など
- ゲーム:ゲームソフトやスマートフォン向けゲームなど
- 業務システム:勤怠管理システムや社内申請システム、プロジェクト進捗管理システムなど
- オープン・オンラインシステム:共有クラウド、ネットワーク利用のWeb関連システム開発、オープンソースのカスタマイズ
- 設備制御:インフラ、工場、研究室、交通機関、制御が必要な設備など
- 汎用:金融機関のシステムやクレジットカード決済システムなど
- 組み込み:IoT家電や自動車に組み込まれているシステムなど
- 通信:ルーターなどのネットワーク機器、通信関連のプログラムなど
フリーランスプログラマーのデメリット
フリーランスプログラマーは「やめておけ」と巷で言われることが多いですが、何故なのでしょうか?
その理由としてのデメリットを見ていきましょう。
フリーランスプログラマーのデメリットは以下の通りです。
- 仕事が保証されない
- 収入は個人のスキルに依存する
- 社会的信用が低い
- 仕事に関しては全て自己責任
仕事が保証されない
フリーランスプログラマーとして働くと、当然ですが受注した案件の数によって収入は大きく変動します。
会社員のように毎月固定で基本給などはありませんので、案件を安定して受注できるようになるまでは、不安との戦いになります。
収入が安定しないことに不安を感じた結果、会社員に戻る方も少なくありません。
フリーランスプログラマーとして、安定して生計を立てていくためには、案件獲得などについて、安定して仕事が入ってくる仕組みを構築する必要があります。
もちろん、きちんとニーズに応えられるようなスキルを日々磨いてくことも重要ですし、SNSを活用したり、自身のポートフォリオサイトなどから案件が受注できるように画策するなどの施策を巡らすことも重要です。
収入は個人のスキルに依存する
フリーランスとして安定して収入を得るためには、高単価の案件を安定して獲得できるようにする必要があります。
高単価の案件を安定して獲得できるようにするためには、何より高い実績を有していることが重要です。
仕事を依頼する側の企業にとって、実績のない受注者に仕事を依頼することはリスクでしかありません。
実績は一朝一夕では得られませんので、低単価の案件から受注しこなしていきながら、少しずつ高いレベルでの実績を積み重ねていくしかありません。
しっかりと実績を積み重ねられるように、日々スキルを磨いておく必要があります。
社会的信用が低い
フリーランスはプログラマーに限らず、社会的信用が低いというデメリットがあります。
フリーランスは、企業に雇われていて収入の保証がある会社員と違がって、いつ収入がなくなるかわかりません。
このため、銀行や不動産などのローンの審査に通りにくくなる傾向があります。
同様に、クレジットカードや賃貸契約なども、フリーランスだと通りにくい印象です。
そのため、審査が必要な契約などは、フリーランスになる前にあらかじめ済ませておく方が無難です。
仕事に関しては全て自己責任
フリーランスプログラマーは、仕事における全ての事柄について自分自身で責任を取らなければいけません。
万が一トラブルが発生したとしても、誰かが助けてくれたりフォローしてくれることはありません。
仕事の受注から、契約条件、納期、成果物について、全てが自己責任となり収入にシビアに反映されます。
社会保険に入れない
会社員であれば、社会保障に入ることができ、健康保険・厚生年金保険などを会社が半分負担してくれますが、フリーランスは国民健康保険と国民年金に加入し、全額自己負担する必要があります。
フリーランス時に、どのくらいの社会保険料を支払う必要があるのか必ず確認しておきましょう。
フリーランスプログラマーのメリット
逆にフリーランスとしてプログラマーの仕事をする上でのメリットについても見ていきましょう。
フリーランスプログラマーのメリットは以下の通りです。
- スキルによって大きな収入が見込める
- 自由な環境で働ける
- 自由に休みを決められる
- 人間関係の悩みが減る
スキルによって大きな収入が見込める
フリーランスで働く場合は、仕事の量や内容を自分で選んで決めることができます。
そのため、高いスキルを有していれば、それだけ案件が獲得しやすく、高単価な案件も受注しやすくなるため、会社員として働くよりも大きな収入を見込むことができるようになります。
逆にスキルが低いと、なかなか案件を獲得できず、収入が下がっていってしまうため、日々高いスキル獲得を目指し、継続した学習が必要になります。
自由な環境で働ける
案件にもよりますが、フリーランスプログラマーの案件はリモートワークで可能な仕事が多く、働く場所も自由に決められる可能性が高いです。
自宅はもちろんですが、カフェやコワーキングスペースなど、自分が快適に過ごせる場所で働くことが可能です。
例えば予定がある場所の近くで働き、仕事が終わったらすぐにプライベートの時間を過ごすことができるなど自由度が高い特徴があります。
また、通勤の必要がなくなり、朝に満員電車で苦痛を感じるといったこともなくなるでしょう。
自由に休みを決められる
会社員の場合は、基本的に働く時間や曜日が決まっていて選ぶことはできませんが、フリーランスプログラマーは、案件に対して自分で働く時間や曜日を決めることができます。
会社員では、平日にいきたい場所に行けなかったり、なかなかまとまった休みを取ることができなかったりしますが、フリーランスであれば、平日に出かけて時間がある土日に仕事をするなど、自由な働き方が可能となります。
人間関係の悩みが減る
会社員であれば同僚や上司など、どうしても付き合わなければならない人間関係が存在します。
関係が良好であれば問題ありませんが、トラブルで揉めたり、あまり仲がよくなかったりする場合でも仕方なく関わっていかなければなりません。
対してフリーランスでは普段から固定化した付き合いがかなり減るので、そのようなストレスを感じにくく、クライアントもある程度選べるため、人間関係の悩みが減ると言えるでしょう。
逆にいうと、一人で働く時間が増えるため、孤独を感じやすいことはデメリットでもあるかもしれません。
さいごに
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