就職や転職などで年収が高い職業を考えたとき、近年ではプログラマーやシステムエンジニアなどが話題に上がります。
個人差もありますが、そのスキルによっては場合によって年収1,000万以上を見込めることもあるようです。
また、プログラミングは国内外問わず需要があり、日本国内だけでなく海外で働く選択肢も考えられるため非常に自由度が高い職業であると言えます。
プログラマーやシステムエンジニアなどのIT人材について年収を中心に詳しくみていきましょう。
プログラマーとシステムエンジニアの違い
プログラマーとシステムエンジニアは名前からは業務内容が明確にイメージしづらいですね。
どうしても同義に捉えられ、ITエンジニアとして一括りにされがちです。
しかし、実際は業務の担当範囲・役割によって区別されています。
システムエンジニア(通称:SE)は主に設計部分を担当する役割を担っています。対してプログラマー(通称:PG)は主に製造部分を担当していると認識しておくといいでしょう。
それではそれぞれの仕事について詳しくみていきましょう。
システムエンジニア(SE)
システムエンジニアの仕事は簡単に言い表すと、クライアントからの要望をヒアリングし、その要望を反映したシステムの設計を行う職業となります。
クライアントの要望を形にするために、システム要件の整理・構築し、プログラマーに的確に伝えるための橋渡しとなる仕事をしているのがシステムエンジニア(SE)です。
システムエンジニアの業務内容は、大きく分けて「要件定義」「基本設計」「詳細設計」「テスト」「保守・運用」の5つの段階に分かれています。
要件定義
要件定義(ヒアリングとも呼ばれる)は、クライアントの要望を聞き、どのようなシステムの構築を望んでいるのか明確にするための作業です。
クライアントの要望を聞き出した上で、その要望を整理してまとめ、どのような形でシステムに組み込み反映させるのかを考えます。
また、どの程度の期間を必要とするのか、予算はどの程度かによって叶えられる要望も限られるので、その辺りのすり合わせも合わせて行います。
これらのヒアリング結果から、システムの概要、業務フロー、機能の一覧、セキュリティ、工程表の作成などを行なっていきます。
基本設計
基本設計は、要件定義の内容を元に、各機能ごとの仕様を決めていく作業となります。
具体的には
- 画面の構成
- 画面遷移
- 画面の表示方法
- 操作方法
- データベース
- データの保存先や連動先
などを決めていきます。基本設計を明確に作成することでシステム全体がどのように結びつき関連を持っているかが把握しやすくなります。
詳細設計
詳細設計は、基本設計を実現するために実装する処理の詳細を決めていく工程です。
基本設計でまとめた各項目それぞれについて、プログラムでどのように実装するかを決定します。画面一つとっても、ユーザーが操作する側に向けての実装と、内部でサーバー側との通信のための実装に分かれていたりします。
このように、システムの見える部分と見えない部分についてそれぞれの内部構造を決定する必要があるためプログラミングにも精通したシステムエンジニアが担当することになります。
テスト
詳細設計をもとにプログラマーによって開発が行われます。
プログラマーによる開発が完了すると、テストの工程に入ります。
テストは、個々の機能ごとに行う「単体テスト」と、複数の機能どうしがうまく組み合わさって動作するかを確認する「結合テスト」があります。
最後に、システム全体が問題なく動作するかを確認する「総合テスト」によってシステムがリリース可能かを確認します。
この段階でシステムが要件を満たした性能・機能をクリアしているかの評価・検証を行います。
「単体テスト → 結合テスト → 総合テスト」と小さな単位から徐々に大きな単位へのテストを行うことで、どこにエラーの原因があるか特定しやすく、スムーズな開発が可能となります。
保守・運用
実際にシステムリリース後は、クライアントに丸投げでなく、その後の動作・機能に問題がないかの保守や運用を行います。
プログラマー(PG)
一方、システムエンジニアが作成した仕様書・設計図通りに実際にプログラムを作成していく仕事がプログラマーの役割となります。
そもそもプログラムとはなんでしょうか?
プログラムとは
「プログラム」とは、「コンピュータにしてほしいことを順番に記述した一連の作業書のこと」を指します。プログラムを作成するには「プログラミング言語」と呼ばれる人間が扱いやすいように作られたコンピュータに伝わる言語をも落ちいて記述していきます。
プログラミングにおけるプログラムは、例えば運動会のプログラムや料理のレシピなどと同じように、指定された順番通りに実行・処理されます。
プログラミング言語
プログラミング言語とは、プログラムの内容を人間とコンピュータの間で相互にやり取りするために作られた言語です。日本語でプログラムを書いても、コンピュータは直接理解できないため、実行してほしい内容をプログラミング言語に置き換えて記述する必要があります。
プログラミング言語はその目的によって様々な言語が存在し、一般的によく使われているプログラミング言語だけでも100種類以上存在します。
例えば、ゲーム開発では主に「C#」や「Java」、アプリ開発では「Ruby」「Swift」、機械学習などの学問分野では「Python」などが使われています。
それぞれのプログラミング言語によって「文法」としてのルールが存在し、きちんとルールに則って記述しなければ、エラーになったり、思い通りに動作しなかったりします。
プログラマーの業務
プログラマーはこのプログラミング言語を用いて、システムエンジニアが作成した仕様書通りに、システムやソフトウェアが動くよう命令文を組み立てていく作業を行なっていきます。
プログラマーは物流や金融システム、Webサイトやアプリケーションなどさまざまな分野での開発を行なっています。
プログラマーは仕様書の内容をどのようにプログラムに反映するかを考える必要があります。
表面的には正しく動作しているように見えても、動作が遅くなったり、見えないところでエラーが多発していたりすることがあります。
このようなトラブルが発生しないように、システムエンジニアが設計した内容を正しく理解し実現させる高い技術力が必要になります。
つまり、設計図を作るのがシステムエンジニアの仕事となり、設計図通りに実際に組み立て作業を行うのがプログラマーということになります。
フリーランスの場合は、これらの仕事を一人で兼任している場合もあります。
システムエンジニアとプログラマーの年収
システムエンジニアの年収
求人ボックス.com(https://xn--pckua2a7gp15o89zb.com/)のデータによると、システムエンジニアの平均年収は509万円となっています。
令和2年の日本の年収の中央値が399万円、平均値が433万円なので、一般よりは高い年収が見込めることになります。
月給で換算すると42万円、初任給は21万円程度が相場となっており、派遣社員では時給が2,196円、パートやアルバイトだと時給が1,197円となっています。
正社員では給料の分布が多いのは480万円〜558万円の水準です。全体の給与幅では振れ幅が大きいので、勤務先や個々人のスキルによって大きく変動することが考えられます。
厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」にて公表されている「システム・エンジニア」に関する情報によると、システムエンジニアの平均年収は556万円とのデータが出ています。
プログラマーの年収
求人ボックス.com(https://xn--pckua2a7gp15o89zb.com/)のデータによると、プログラマーの平均年収は430万円となっています。
令和2年の日本の年収の中央値が399万円、平均値が433万円なので、一般よりは少し低い年収となります。
月給で換算すると36万円、初任給は21万円程度が相場となっており、派遣社員では時給が2,200円、パートやアルバイトだと時給が1,142円となっています。
正社員では給料の分布が多いのは295万円〜364万円の水準です。全体の給与幅では振れ幅が大きく平均年収はこのゾーンよりも上に位置しているので、かなり高いスキルを持っていないと、高収入を見込むのは難しいと言えます。実力至上主義と言えるでしょう。
厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」にて公表されている「プログラマー」に関する情報によると、プログラマーの平均年収は419万円とのデータが出ています。
さいごに
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